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マウスピースの選び方【木管楽器編】

自分に合ったマウスピースを選ぼう!木管楽器編

 
自分に合ったマウスピースってそもそもどういう事なの?

よく聞く言葉ですよね「自分に合ったマウスピース」って。
でも自分に合っているって本当のところなんなんでしょうか?
みなさんじっくりと考えた事ありますか?
ここで一度そこんとこ一緒に考えていきましょう!

マウスピースってたくさんの種類があるけどそもそも何がどう違うのか?

マウスピースって本当にたくさんの種類がありますよね。バンドレンのB♭クラリネット用を例に挙げてみると、


<5RV系> 5RV・5RVライヤー・5RVプロファイル88・5RVライヤープロファイル88
<B40系> B40・B40ライヤー・B40プロファイル88・B40ライヤープロファイル88
<M30系> M30・M30ライヤー・M30プロファイル88・M30ライヤープロファイル88
<ブラックダイヤモンド系> BD5・BD4・BD7


一般的にみなさんがよく使っている物だけでもこんなにあります!ビックリです!
他にもM13系とかB45系とか入れると何が何だかわからないほどのラインナップがあるんですよ。


具体的にどこがどう違うのか?

マウスピースの個性を決める要素としてよく挙げられるのが「開き」ですね!開きが広いとか狭いとかよく聞くと思います。でも実際には「開き」だけではないのですよ、マウスピースにとって重要なのは!


マウスピースの個性を決める2つの大きな要素とは!

ここでマウスピースの個性を決める大きな要素を2つあげて見ましょう。


○ティップオープニング
○フェイシングレングス


他にもフェイシングカーブとかチェンバーとかバッフルとかビークとかボアとか木管楽器のマウスピースを構成する要素は沢山ありますが、ここはひとまず置いておきましょう。


ティップオープニングがいわゆる「開き」のこと!

みなさんがよく聞く「開き」がティップオープニングです。
マウスピースの先端とリードの先端との間にある隙間の大きさのことですね。
一般的にはティップオープニングが広いと息の通りが良く、狭いと抵抗感が増します。


フェイシングレングスはリードが振動する部分の長さに関係がある。

次にフェイシングレングスですが、これはマウスピースにリードを正しくセットした時にリードがマウスピースから離れる箇所からリードの先端までの長さを言います。厳密にはマウスピースの先端からマウスピースのテーブルの面に対して垂直な線を引き、マウスピースのテーブルの端からの距離のことを言います。なんだかわからないですね!
簡単に言うと「リードが振動できる部分の長さ」で良いんではないでしょうか?


基本的に開きの広いマウスピースには柔らかめのリード、開きの狭いマウスピースには硬めのリードが合う

開きの広いマウスピースのスタンダードであるB40と狭いマウスピースのスタンダード5RVを例にとって見ましょう。マウスピースを購入したときについてくる箱ありますよね、箱。あの箱の内箱をよ〜く見てみてください。




はい見えましたでしょうか?
B40の方はRecommended Reeds(おすすめリード)がTraditional(青箱)の2→3に5RVの方は3→4になってますね!
つまりB40の方が5RVよりも柔らかいリードを使う事を前提に設計されているわけです。
これをよく知らずにB40に青箱の3-1/2や4のリードをつけて吹いている人がなんと多いことか!
ちなみに先ほどからリードの厚さ薄さでなく硬さ柔らかさという表現を使っているのですが、お気づきでしょうか?
ここにも大きな誤解があると思いますので気になる人は【番外編】リードの本当のこと(近日公開予定)のページを見てみてくださいね。きっと目から鱗が落ちると思います。


設計段階で想定されていない硬さ(柔らかさ)のリードをセッティングするとどうなるの?

リードが硬すぎる場合は音程が安定しない、大量のリードの中から選ばないと良いリードに出会えない、下唇の裏が痛くなるなど、さまざまな不具合が出てしまいます。
逆にリードが柔らかすぎる場合には強いアタックをするとリードがマウスピースに張り付いてしまって全く息が入らなくなる、音量を上げると極端に音色が悪くなるなどの不具合が出てしまう事があります。
ではいったいどのようにマウスピースを選べば良いのでしょうか?


選びたいマウスピースに合ったリードを用意しよう!

例えば今自分が3番のリードを使って5RVを使っているとしましょう。
上の写真の通り5RVもB40も3番のリードに対応していますのでどちらのマウスピースを吹いてもマウスピースとリードのマッチングが悪いということはありません。
もし3-1/2のリードを使っている場合はどうでしょうか?5RVは大丈夫ですがB40には合わないはずです。同じリードで5RVとB40の両方を試した場合、ほぼ確実に5RVの方が吹きやすく感じるでしょう。逆に2-1/2のリードを使っている場合にはきっとB40の方が良いと感じるはずです。これではせっかくふたつのスタイルのマウスピースを試奏する意味がなくなってしまいます。
こうした場合はバラ売りで何種類かリードを買ってみて色々な組み合わせを試してみるのが良いでしょう。


マウスピースもリードも経験豊富な演奏家が開発に携わっている!

一流メーカーのマウスピースの開発には(もちろんリードの開発にも)皆さんが憧れる一流の演奏家が携わっています。マウスピースとリードの関係は決して無視してはならないのです。もちろん例外はあるでしょうが、さまざまなタイプの演奏家が長い時間をかけてメーカーと協力して開発したマウスピースですから、それぞれにあったセッティングの範囲でマウスピース選びをしてみて下さいね。


<木管楽器おすすめマウスピース>

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