こどもから大人まで、みんなが楽しめるヤマハ音楽教室はスガナミ楽器

MENU

COLUMN

2020-12-19 update

スガナミミュージックアカデミー ~音楽学校受験コース~想起

スガナミミュージックアカデミーで作曲・ソルフェージュを担当(指導)している石原真講師。開設当初からの様子、卒業生を振り返り、お話を頂きました。

受験コースは,1996年5月にスタートした。専攻実技の個人レッスン,聴音・視唱(など)・楽典のグループレッスンによって構成されていたが,ニーズによって柔軟に対応していたと思う。グループレッスンは,金曜と日曜に行っていて,とても活気があったが,個人レッスンを望む生徒が増えるにともない,しだいに規模を縮小し,07年度中に金曜コースが,09年度中に日曜コースが終了した。グループレッスン時代は,月に3回はレッスンを,(月に)1回は月例テストを行っていた。拙稿を書くにあたり聴音などの原稿を整理していたら,つぎのようなメモが出てきた。118,118,116,115,106,102,88,78,78,70,38。120点満点の聴音のテストの結果だ。2人の最高点の生徒うち1人は今も演奏家として活躍している(私が把握していないだけで,もう1人のほうも活躍している可能性大)。このとき最低点だった生徒も志望校に合格したと記憶している。

受験コースに在籍したが,音楽の道には進まなかった生徒もいる。国際機関に所属し,途上国に住んでいる元生徒は,趣味のピアノは続けている,と連絡してくれた。物理の道に進んだ元生徒は,物理学の観点から音楽を研究する,という研究室(修士課程)に合格できた,と報告してくれた。法学部に進み,大学の合唱団の指揮者として充実した音楽生活を送った人もいた。

音楽進学だが技術色が強い学科(たしか音響系)を志望していた生徒に「数学(対数計算)」を教えたことがある。いや,私は数学は苦手だが,理系大学に在籍していた愚息のチカラを借りて,なんとか乗り切った,というのが実情だ。入試に「小論文」を課す学科があり,この対策にも協力してきた。音楽を素材とした小論試験は,とても特殊で,(このような論文を)生徒とともに工夫しながら仕上げていくのはなかなか楽しい。

教材は,ほぼ自作。聴音・視唱の課題は4000題くらい書いた。既存の課題も少しは使うが,ウケ狙い,という側面も多々。”これから弾く課題は,パリ音楽院の1921年の卒業試験です,これって大正10年なんだよ”とか,”これから歌ってもらうのは上海音楽院で使っている教材です”とか。

私は,専攻が作曲だったので,(当然)作曲志望の生徒とも接してきた。もっとも,作曲志望はそもそもあまり多くない。作曲家として成功した人もいるいっぽう,美術に転向したり,一般大学を受けなおしたり,(音大作曲卒なのに)エンジニアになったり,と多様だ。作曲科の専攻も多様化の道を辿ってきた。

クラシック系のみならず,商業音楽,エクリチュール(書法/書式)などに特化した専攻もあり,入試も各専攻に合わせた科目によって行われている。なお,何れの専攻を志望する場合も,共通して学んでもらうのは「和声」と呼ばれる科目だ。細分化された専攻が決まっていない場合も,「和声」から勉強を始めることになるので,作曲に興味がある人は早めに相談してほしい。

石原真講師は、現在もスガナミミュージックサロン町田・スガナミミュージックサロン多摩でご指導頂いています。
この後も、様々なお話を伺って参りますのでお楽しみに。

》お問い合わせはこちら

一覧へ戻る

↑

閉じる

Follow us!

  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram

フォローをして
最新情報をGETしよう!